海外主要クラウドベンダー系ジェネレーティブAI資格ガイド｜第1話

この記事は全4話構成の「海外主要ジェネレーティブAI資格ガイド」シリーズの第1話です。

今回はクラウドベンダー系資格として、
Google Cloud Generative AI Leader、
AWS Certified AI Practitioner、
Microsoft Azure AI Fundamentals、
NVIDIA Deep Learning Institute Generative AI Courses
の4つを詳しく解説します。

第2話では学術機関・専門団体発行プログラム、第3話では役割・スキル別資格、第4話では業界特化型資格を取り上げ、計15資格を網羅的にご紹介します。

海外の生成AI資格取得は、グローバル企業のプロジェクト参画や社内AI導入推進において大きなアドバンテージとなります。

特にクラウドベンダー系認定は、LLMやプロンプトエンジニアリング、DXなどの実務スキルを明確に証明できます。

今後5年間で需要がさらに拡大する市場動向を踏まえ、本記事ではこれら4資格を徹底比較し、AIプロジェクト推進とキャリア構築に必要な知識を体系的にお伝えします。

はじめに・・・

海外の生成AI資格を取得すると、グローバル企業のプロジェクト参画や社内でのAI導入推進において強力なアドバンテージとなります。

特にクラウドベンダー系の認定は、LLM（大規模言語モデル）やプロンプトエンジニアリング、デジタルトランスフォーメーションといったキーワードに裏付けられた実務スキルを証明。

今後5年で需要がさらに高まる市場動向を踏まえ、本記事では

の４資格を徹底比較します。

海外生成AI資格の全体像

生成AI資格とは何か？

生成AI資格とは、AIモデルの設計・開発・運用に関する知識とスキルを証明する国際的な認定プログラムです。

従来のディープラーニング資格がモデル構築やチューニングを中心に扱うのに対し、ジェネレーティブAI資格は「入力プロンプト設計」「LLMの最適化」「マルチモーダル活用」「ビジネスユースケース設計」まで幅広く網羅。

企業のDX推進やAIプロジェクト立ち上げに直結するため、ITエンジニア／SRE／データサイエンティストのみならず、マネジメント層にもニーズがあります。

主要15資格のジャンル別分類

シリーズ全４話で扱う15資格を以下のように４ジャンルに分けています。

この第1話は、カテゴリー「クラウドベンダー系」４資格を詳細解説します。

カテゴリー	資格例
クラウドベンダー系	Google Cloud Generative AI LeaderAWS Certified AI PractitionerAzure AI Fundamentals (AI-900)NVIDIA Deep Learning Institute – Generative AI Courses
学術系・専門団体	Stanford AI Graduate CertificateMIT Professional Certificate in AIChartered Institute CGAI™
役割・スキル別	AI+ Prompt Engineer Level 1™IBM Applied AI Professional CertificateDeep Learning Specialization…etc.
業界特化型	Applied Generative AI for Finance（MIT）Healthcare AI Certification（Stanford）…etc.

もっと簡単に概要だけ知りたい方には⬇️『世界で通用する！生成AI資格｜おすすめの海外プロンプトエンジニア資格』⬇️がお役に立つでしょう。

クラウドベンダー系ジェネレーティブAI資格

Google Cloud Generative AI Leader

試験範囲と出題傾向＆難易度

Google Cloud Generative AI Leaderの試験は以下の４領域で構成されます。

問題形式は選択式20問＋２つのケーススタディ。
難易度は中級～上級相当で、合格率は約60％とされます。
実務経験１年以上を推奨し、LLMの理論とクラウド実践の両面が問われます。

学習方法＆学習リソース＆無料／有料教材

• Google公式ドキュメント：「Vertex AI」セクション全４章を精読（無料）
• オンラインコース：Cloud Skills Boost「Introduction to Generative AI」（約5時間、無料トライアルあり）
• ハンズオン演習：QwiklabsのVertex AIラボ（無料クレジットで利用可）
• 模擬試験：Courseraプラットフォーム上のプラクティステスト（有料）
• 参考書籍：「Practical Generative AI on Google Cloud」（O’Reilly, 2024年）
  多様なリソースを組み合わせることで、理論と実践の両面から深い理解を得られます。

受験料・合格率データ

• 受験料：200USD
• 受験形態：オンライン監督プロクタリング
• 合格率：60％前後（非公式）
• 試験時間：120分

その他特徴のまとめ

• 日本語対応：試験および公式ドキュメントは英語・日本語対応
• 更新頻度：年2回のシラバス改訂あり
• バッジ発行：合格後即時にGoogle Cloud Badgingでデジタルバッジ取得

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AWS Certified AI Practitioner

出題トピックと難易度

選択式30問で、所要時間は130分。
難易度は中級者向け、合格率約70％と初心者にも挑戦しやすいレベルです。SageMaker Studio Labのハンズオン経験があると有利です。

学習方法＆学習リソース＆無料／有料教材

• AWS公式トレーニング：Machine Learning Foundations（無料）
• Udemy：“AWS Certified AI Practitioner 2025”対策コース（有料、問題演習多数）
• ホワイトペーパー：AWS Well-Architected Framework for AI/ML（無料PDF）
• 実践ラボ：SageMaker Studio Lab（無料）

受験料・合格率データ

• 受験料：100USD
• 合格率：70％前後（AWS非公開）
• 試験時間：130分
• 試験言語：英語・日本語対応

その他特徴のまとめ

• 実務連携：AWSの各種AIサービス（Rekognition, Comprehend）との連携事例も学習範囲
• 更新サイクル：年１～２回
• デジタルバッジ：Badge AWS CertifiedでLinkedIn連携可

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Microsoft Azure AI Fundamentals (AI-900)

モジュール構成と学習方法

AI-900は以下５モジュールで構成されます。

Microsoft Learn上の無料インタラクティブラーニング（ハンズオン演習付き）で学びつつ、Practice Test（有料）で理解度を確認できます。

受験料・合格率データ

• 受験料：99USD
• 合格率：68％前後（Microsoft非公開）
• 試験時間：60分＋非公開試験後演習
• 試験形式：選択式＋ドラッグ＆ドロップ
• 試験言語：英語・日本語対応

その他特徴のまとめ

• 初心者フレンドリー：AI入門者向けに設計、用語解説が豊富
• 試験範囲更新：半期ごとに最新サービスを追加
• バッジ取得：Microsoft Learn Profileでデジタルバッジ発行

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NVIDIA Deep Learning Institute – Generative AI Courses

コースラインナップ

NVIDIA DLIのジェネAIコースは以下を中心に提供。

実習環境・ハンズオンの特徴

• GPUクラウド環境：NGC専用インスタンス（最新GPU搭載）
• ノートブック形式演習：Jupyterノートブック上でコード実行→モデル生成
• リアルタイムフィードバック：演習中のエラー検知とヒント機能
• 日本語対応：公式資料は英語のみ（一部日本語字幕付き動画あり）

受講料・認定形式

• 受講料：1コースあたり300USD前後
• 認定証：コース修了後のプロジェクト提出で公式証明書発行

その他特徴のまとめ

• 最先端GPU実習でスピード学習
• コミュニティチャネル：Slackで講師・受講生と交流
• 更新頻度：新ハードウェアリリースに合わせて随時コース追加

クラウドベンダー系生成AI資格４種類比較まとめ表

この表を参考に、各資格の特徴やご自身のレベル・ニーズに合わせて最適なものを選んでください。

資格名	試験範囲・難易度	学習リソース＆教材	受験料・合格率	その他特徴
Google Cloud Generative AI Leader	LLM基礎（トークナイゼーション、アテンション） Vertex AIでのモデル構築・デプロイ プロンプト最適化 ビジネスユースケース設計中～上級（合格率 約60％）	Google Cloud公式ドキュメント「Vertex AI」 Cloud Skills Boost 無料コース Qwiklabs 演習ラボ Coursera 模擬試験 実践書籍（O’Reilly）	200USD合格率 約60％	英語・日本語対応 年2回シラバス更新 合格でデジタルバッジ発行
AWS Certified AI Practitioner	AI/ML基礎概念 Amazon SageMaker 利用 LLM導入ベストプラクティス セキュリティ・コスト最適化中級（合格率 約70％）	AWS公式トレーニング Machine Learning Foundations Udemy 有料対策コース AWS ホワイトペーパー SageMaker Studio Lab ハンズオン	100USD合格率 約70％	英語・日本語対応 年1～2回更新 LinkedIn連携デジタルバッジ
Microsoft Azure AI Fundamentals (AI-900)	AI基礎概念 Azure Cognitive Services Azure OpenAI Service Responsible AI AI設計パターン入門～初級（合格率 約68％）	Microsoft Learn 無料インタラクティブモジュール Practice Test（有料）	99USD合格率 約68％	英語・日本語対応 半期ごとに最新サービスを追加 Microsoft Learn プロフィールでバッジ発行
NVIDIA Deep Learning Institute	Generative AI基礎 LLMアプリ開発 マルチモーダルAI 大規模デプロイ中級～上級（合格率 非公開）	NVIDIA DLI コース（Fundamentals, LLM Apps, Multi-Modal） GPUクラウド演習 Jupyterノートブック演習	約300USD／コース合格率 非公開	英語中心（日本語字幕動画一部あり） 最新GPU実習環境 Slackコミュニティで講師・受講生と交流 随時コース追加

資格の選び方と活用術

キャリアステージ別おすすめ

• 初心者～初級者：Azure AI Fundamentals (AI-900) や AWS Certified AI Practitioner で基礎固め。
• 中級者～実務者：Google Cloud Generative AI Leader でクラウド実践力を証明。
• 上級者～戦略層：NVIDIA DLI のハンズオン＋深層学習専門性を兼ね備えたコースを併用。

受験計画の立て方と学習ロードマップ

1. 目的設定：自社プロジェクトの技術要件を整理
2. リソース選定：公式ドキュメント＋ハンズオンラボを週次で組み込む
3. 模擬試験導入：試験2ヶ月前から週1回のプラクティステスト実施
4. レビュー会：社内勉強会で知見を共有し、課題を洗い出し

資格取得後のスキル実装ポイント

• PoCプロジェクト起案：学習したプロンプト最適化やモデルデプロイ技術を社内PoCに活用
• ナレッジ共有：社内Wikiや勉強会でプロンプトエンジニアリング手法をドキュメント化
• 継続学習：ベンダー公式のアップデート通知を定期購読し、最新情報をキャッチアップ

よくある質問（FAQ）

申込手順と必要書類は？

オンライン受験は各ベンダーの認定サイトでアカウント作成後、本人確認書類（パスポートや運転免許証）をアップロード。
学術系は大学ポータル経由の履修申請手続きが必要です。

合格発表と認定証の受け取り時期は？

クラウド系は試験終了後すぐにスコア結果示され、約2営業日でデジタル証明書がメール配信されます。
DLIはプロジェクト提出後1週間以内に公式証明書が発行されます。

試験形式が変更された場合の対応方法は？

各ベンダー公式サイトの「Exam Updates」セクションを受験前に必ず確認。
変更後は無償リスケジュール対応が一般的です。

再受験ポリシーと注意点は？

AWSは初回から48時間後に再受験可、Google Cloudは7日間のクールダウンが必要。
再受験回数に上限はありませんが、受験料が再度発生します。

試験言語・地域ごとの対応状況は？

Google Cloud・AWS・Azure いずれも英語・日本語対応。
NVIDIA DLIは英語中心ですが、日本語字幕付き動画が一部用意されています。

まずは、日本の資格を取ってから海外資格を挑戦したい方は👇下記の記事👇をご覧ください。

まとめ

この記事では、クラウドベンダー系ジェネレーティブAI資格４選を比較解説しました。

次回第2話では「学術機関・専門団体発行プログラム」のStanfordやMIT認定資格を同様の章立てで深掘りします。

各ベンダーの強みを理解し、キャリアステージや業務要件に合わせた最適な資格を選択してください。

今後も急速に進化する生成AI市場で、一歩先を行くスキル証明を実現しましょう！