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海外主要ジェネレーティブAI資格ガイド|第3話 役割・スキル別プログラム系編

海外主要ジェネレーティブAI資格ガイド|第3話 役割・スキル別プログラム系編
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この記事は全4話構成の「海外主要ジェネレーティブAI資格ガイド」シリーズの第3話です。(2025年6月現在)

第1話(クラウドベンダー系)第2話(学術系・教育機関系)に続き、本稿では『役割・スキル別プログラム系4種』の資格についての内容となっています。

今回解説する、役割・スキル別プログラム系の資格は、

  1. IBM AI Developer Professional Certificate
  2. Generative AI: Prompt Engineering Basics
  3. AI+ Prompt Engineer Level 1™
  4. AI+ Executive™

これら4つの資格について最新情報に基づいて解説します。

第1話と第2話の資格については、下記の記事をご覧ください。

目次

海外生成AI資格の全体像

生成AI資格とは何か?

生成AI資格は、LLM(大規模言語モデル)やプロンプト設計、AIビジネス戦略などの専門スキルを証明する認定プログラムです。

クラウドインフラや学術理論を学ぶ従来の資格とは異なり、今回ご紹介するのは特定の役割(Prompt Engineer, AI Practitioner, Executive)に求められる実務スキルにフォーカスされた資格になります。

これは、企業のAIプロジェクトや組織変革をリードする人材の育成が目的です。

主要15資格のジャンル別分類

全4話で扱う15資格を4ジャンルに分類しています。
今回の第3話では、左列の「役割・スキル別系」4資格を詳述します。

カテゴリー資格例
役割・スキル別系① IBM AI Developer Professional Certificate
② Generative AI: Prompt Engineering Basics
③ AI+ Prompt Engineer Level 1™
④ AI+ Executive™
クラウドベンダー系Google Cloud Generative AI Leader 他
学術系・教育機関系Stanford AI Graduate Certificate 他
オンライン教育プラットフォーム系Deep Learning Specialization 他
業界特化型系Introduction to Generative AI 他

役割・スキル別系ジェネレーティブAI資格比較表202506

海外主要ジェネレーティブAI資格ガイド|第3話 役割・スキル別プログラム系編挿絵
資格名コース構成・評価方式費用(目安)その他特徴
IBM AI Developer Professional Certificate8コース構成(AI基礎、Python実装、AIユースケース、プロジェクト等)、各コースで課題・プロジェクト提出による評価Courseraサブスクリプション制(月額59USD または 年額399USD)IBM公式認定、実ビジネス事例で学べる
Generative AI: Prompt Engineering Basics単一コース(約7時間/英語字幕あり)、ビデオ講義+クイズ+実践演習Courseraサブスクリプション利用(49USD/月)プロンプト設計入門、初心者向け
AI+ Prompt Engineer Level 1™ (AI CERTs)モジュール制(詳細非公表)、オンライン試験+実践タスク評価費用195USD 99USD日本語資料・サポートあり(要確認)
AI+ Executive™ (AI CERTs)モジュール制(詳細非公表)、ケーススタディ評価費用:195USD経営視点のAI戦略・ガバナンス重視

IBM AI Developer Professional Certificate

🎯 プログラム構成(8コース)

IBM AI Developer Professional Certificateは以下の8つのコースで構成されています:

  1. Introduction to Software Engineering (14時間)
  2. Introduction to Artificial Intelligence (AI) (12時間)
  3. Generative AI: Introduction and Applications
  4. Generative AI: Prompt Engineering Basics (7時間)
  5. Building Generative AI-Powered Applications with Python
  6. Developing AI Applications with Python and Flask
  7. Building AI Powered Chatbots Without Programming
  8. 最終プロジェクト/Capstone Project

日本語対応について
IBM AI Developer Professional Certificateの学習資料(Courseraのコースなど)には、日本語字幕などの形で日本語対応しているものが多いと考えられます。

しかし、試験全体や詳細な技術資料、最新の研究動向などを含めると、英語の資料を参照する必要がある場面も出てくる可能性が高いです。

Courseraの各コースページで「言語」や「字幕」のセクションを確認し、日本語対応の有無を具体的に確認することをお勧めします。

また、IBMの認定試験については、各試験の案内ページで対応言語を確認することが重要です。

📊 評価方式

  • ビデオ講義:各モジュールでオンデマンド動画学習
  • クイズ・小テスト:モジュール終了時の理解度確認
  • ハンズオン演習:実際のIBM Watson APIを使用した実践課題
  • プロジェクト提出:各コースで実践的なプロジェクト完成が必要
  • 最終評価:Capstoneプロジェクトによる総合的な技能評価

🛠️ 学習プラットフォーム

  • Coursera/edX併用:両プラットフォームで提供(内容は同一)
  • 自己ペース学習:完全オンライン、スケジュール調整可能
  • 推奨学習時間:週5-10時間で約6ヶ月での修了を想定

📚 提供リソース

  • IBM Watson AI サービスIBM Developer Watson APIs へのアクセス
  • IBM watsonx.ai:最新のAI開発スタジオとAPIの実践利用 IBM watsonx.ai
  • GitHub リポジトリ:サンプルコード、プロジェクトテンプレート提供
  • IBM公式ドキュメント:Watson AIサービスの詳細技術資料
  • ハンズオンラボwatsonx Generative AI Workshop などの実践環境

💻 使用技術・ツール

  • プログラミング言語:Python、JavaScript、HTML/CSS
  • フレームワーク:Flask(Webアプリケーション開発)
  • AI技術:IBM Watson API、生成AI、プロンプトエンジニアリング
  • 開発環境:Jupyter Notebook、IBM Cloud、GitHub

💰 料金体系

  • Coursera Plus: 月額59USD または 年額399USD 
  • 個別コース購読: 月額39.99-49USD(コースごと)
  • Franklin University経由: 月額35USD 
  • 推定総額: 約177-354USD(3-6ヶ月完了の場合)

📈 修了データ

  • 推定修了期間: 3-6ヶ月(週5-10時間学習)
  • 修了率: 公式データは非公表
  • 前提知識: プログラミング経験不要(初心者向け設計)

その他特徴

🏢 IBM公式認定

  • IBM公式プロフェッショナル証明書発行
  • IBM Training Badge 取得可能
  • LinkedIn等でのデジタルバッジ共有対応

🎯 実務重視のカリキュラム

  • IBM Watson AIサービスの実践的活用
  • チャットボット・AIアプリ開発の完全ワークフロー
  • 生成AI技術の最新トレンド対応

🌐 複数プラットフォーム対応

  • Coursera版: より幅広いユーザー向け、日本語字幕対応
  • edX版: 7コース構成、大学系の厳格な評価システム

🔄 継続更新

  • AI技術進歩に合わせたコンテンツ更新
  • IBM watsonx.ai等の最新サービス対応
  • 業界トレンドに即した実践事例追加

📊 キャリア価値

  • 対象職種: AI開発者、ソフトウェアエンジニア、プロダクトマネージャー
  • 習得スキル: Python開発、API統合、生成AI活用、プロンプト設計
  • 業界認知: IBM公式認定により企業での評価が高い

IBM AI Developer Professional Certificateは実践的なAI開発スキルを体系的に学べる、企業認知度の高い資格プログラムです。

Generative AI: Prompt Engineering Basics

コース構成・評価方式

Coursera×IBM提供の約7時間の短期集中コースです。

ビデオ講義でプロンプトエンジニアリングの基礎概念を解説し、クイズと小規模演習課題(プロンプト作成と評価)を通じて理解を深めます。

全モジュール修了後に最終クイズに合格すると「Prompt Engineering Basics」証明書が得られます。

初学者でも取り組みやすく、AIチャットアプリケーションの導入前準備に最適です。

学習方法&リソース&教材

  • オンデマンド動画:日本語字幕付きで視聴可能
  • ハンズオン演習:Web上でプロンプト作成・テスト
  • クイズ:モジュール末に理解度チェック
  • 参考資料:IBM公式ブログ記事やホワイトペーパーへのリンク
  • コミュニティ:Courseraディスカッションで質問・共有

費用・修了データ

  • 費用:Courseraサブスクリプション利用(49USD/月)
  • 修了率:公表されていません

その他特徴

  • 短期完結:手軽に学べる入門コース
  • 実践向け:具体的なプロンプト例解説
  • 証明書発行:Coursera証明書をLinkedIn共有可

AI+ Prompt Engineer Level 1™(AI CERTs)

コース構成・評価方式

AI CERTs社のPrompt Engineer認定第1レベルプログラムです。

詳細は公式サイトでのみ公開されていますが、複数モジュール(理論/実践)をオンラインで学び、修了時にオンライン試験と実践タスク提出で評価されます。

設計されたシナリオに適切なプロンプトを組み立て、LLMの出力品質を評価・改善する能力を測定します。

学習方法&リソース&教材

  • 公式eラーニング:ブラウザ上でのモジュール学習
  • 日本語サポート:一部資料・解説動画が日本語対応(要確認)
  • 演習プラットフォーム:Prompt作成ツールを提供
  • フォーラム:受講生限定SlackチャンネルでQ&A
  • 模擬試験:試験対策用サンプル問題集

費用・合格率データ

  • 費用195USD 99USD
  • 合格率:公表されていません

その他特徴

  • 日本語対応:国内受講者向けサポートあり
  • 認定バッジ:公式デジタルバッジ発行
  • 継続学習:上位レベルプログラムへのステップ

AI+ Executive™(AI CERTs)

コース構成・評価方式

AI CERTsのExecutive向けプログラムで、AI戦略立案やガバナンス、ROI算出など経営視点のモジュールで構成。

オンライン講義とケーススタディ演習を通じ、経営層に必要なAIプロジェクト企画能力を評価します。

最終評価はケースプレゼンテーション+筆記テストの組み合わせです。

学習方法&リソース&教材

  • オンライン講義:経営事例を交えたビデオ教材
  • ケース演習:実在企業データを用いたグループワーク
  • 日本語資料:要確認(英語主体の可能性大)
  • 講師対話:Webinar形式で講師質疑応答
  • レポート提出:最終レポートをレビュー

費用・合格率データ

  • 費用:195USD
  • 合格率:公表されていません

その他特徴

  • 経営視点重視:ガバナンス・ROI計算技法
  • 認定証:PDF証明書+デジタルバッジ
  • 上位認定:CIOレベルプログラムへのスキーム

資格の選び方と活用術

キャリアステージ別おすすめ

  • 実務技術者:IBM AI Developer Professional Certificateで実ビジネスAIスキルを習得。
  • Prompt Engineer志望:Generative AI Basicsで基礎固め→AI+ Prompt Engineerで実践力強化。
  • AI戦略担当者:AI+ Executiveでガバナンスと経営視点を学習。
  • 入門者:Generative AI Basicsで短期導入。

受験計画の立て方と学習ロードマップ

  1. 目的設定:技術職 vs 経営職など役割を明確化。
  2. 学習スケジュール:週5–8時間を目安にコース消化。
  3. 模擬演習:プロジェクト提出を想定し、早期に演習環境整備。
  4. コミュニティ:Coursera/AI CERTsフォーラム活用。
  5. レビュー:月次で進捗確認とアウトプット評価。

資格取得後のスキル実装ポイント

  • 社内PoC:IBMプロジェクトをPoC化し、迅速に成果検証。
  • ナレッジ共有:Prompt事例を社内Wikiにまとめる。
  • 戦略提案:Executive資格で学んだROI計算を用い、上層部向け提案資料を作成。

よくある質問(FAQ)

申込手順と必要書類は?

各プラットフォームの公式申込ページでアカウント登録→受講料支払い→本人確認(Courseraは不要)。AI CERTsは別途組織登録が必要な場合あり。

証明書発行時期は?

Coursera系は合格またはプロジェクト承認後即時発行。AI CERTsは最終評価通過後1–2週間以内にメール配布。

変更対応は?

プログラム更新情報は各公式サイトの「News」「Announcements」セクションを定期確認。

再受験ポリシーは?

Coursera系はサブスクリプション継続で再挑戦可。AI CERTsは再受験料が必要で回数制限あり(申込時要確認)。

言語対応は?

Coursera系:英語+日本語字幕対応。AI CERTs:主に英語、資料の日本語対応は要確認。

まとめ

第3話では、IBM AI Developer Professional Certificate、Generative AI: Prompt Engineering Basics、AI+ Prompt Engineer Level 1™、AI+ Executive™の役割・スキル別資格4種を公式情報に基づき比較&解説しました。

学習目的やキャリアステージに合わせ、最適なプログラムを選択し、未来のAIリーダーを目指すために資格取得を検討しましょう。

最後まで読んでくださってありがとうございます!

来週アップ予定の第4話では「業界・専門職特化プログラム」を取り上げ、各業界で求められるジェネレーティブAI資格を比較してご紹介します。

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